2008 JCF MTBジャパンシリーズ最終戦
石川/瀬女大会



日時:200810月18(土)〜19日(日) 
天候:晴れ  気温:23

会場:石川県白山瀬女スキー場

主催:MTBジャパンシリーズ石川大会実行委員会
公認:財団法人日本自転車競技連盟
後援:石川県、白山市、(財)日本体育協会、(財)日本自転車振興会、
    日本マウンテンバイク協会、(財)自転車産業振興協会、
    (財)日本自転車普及協会、石川県体育協会、テレビ金沢、

    石川県自転車競技連盟、北國新聞 他


◆中込 由香里

使用バイク: SPECIALIZED S-Works EPIC Carbon
使用タイヤ: 前後SPECIALIZED FAST TRAK LK S-Works 2BLISS (1.8気圧)
●ウェア: Wave one
●アイウェア: adidas スーパーNova

白馬さのさか大会から2ヵ月半。
そして、ここからまたレースが続く訳ではなく、大部分の人達は、この大会が今年最後の主要大会となる。
そんなレースをどう戦うか?

8月、9月とSY-Nak cabinには、多くのチームや仲間達が合宿に来てくれ、一緒になって良いトレーニングをさせてもらった。
特に、瀬女を見据えてという事はなく、一緒に走ったり、一緒に苦しんだりする事自体がとても楽しく、8月は特にペンションも一番忙しい時で、走ってる場合ではないのかもしれないが、てんてこまいの中でとても充実した日々を送れた。

そして、その中である走りのヒントのような物を掴む事が出来た。
瀬女までにトレーニング出来る期間は、あと1ヶ月ちょっとで、どこまで出来るかわからないけど、その走りに挑戦してみたくなった。
その部分に重点を置きつつ、昨年のこの大会で思うように走れなかった反省をふまえつつ、バランスよくトレーニングした。
何か新しい事に挑戦する事が、これまた楽しかった。

2ヶ月半、質量共に、かなり良いトレーニングは出来たが、どちらかというと、瀬女に向けてのトレーニングという感じではなかったので、レース結果にそれが結び付くかは解らなかった。

強化期間が終わり、調整に入っても、調子が上がって来ず、調子良く走っておきたかった大会1週間前の、トレーニングレースでも、不安が残る走りだった。

レースまで1週間をきってから、いい風が吹いてきた。

ひとつは、昔からお世話になっている神奈川県の、平スポで体の調整をしてもらえ、大会までのアドバイスを頂けた事。
走りの中で、体の気になっていた部分と体の不具合が一致した感じで、そこを何とかして頂けたし、調子は上向くと感じられた。

もうひとつは、バイクのサスペンションがどうも、しっくりこない状態が続いていたのを、レース前にしっくりくる状態にしてもらえた事。半ばあきらめていたので、直ったバイクに乗った時には感激だった。

4年間、見据え続けてきた北京オリンピックが終わり、少しの休養を取り、片山選手はコンディションが上々でないのは解っていた。
それでも、今あるベストは尽くし、集中して勝ちにくるはずだし、片山選手という存在に変わりはない。

選考会に破れ、一時はどん底に落ちていた矢沢も、気持ちを立て直し、しっかりとトレーニングが出来ているし楽しみだ。

そして、彼女達と、また他の頑張ってきた選手達と、いいレースをしたいという思いが強かった。

その為には、トレーニングしてきた事に挑戦する事と、今ある力をしっかり出して走る事。
それだけを思ってレースに臨んだ。

レースは片山、矢沢のランデブーから始まった。
私も2人を視界に捕らえながら、大きな差をつけられず走れていたので、今日は可能性あるぞと思えた。

レース中盤で追いつき、片山選手とのランデブーが始まった。

レースにすごく集中出来ている時は、自分でも驚くほど、頭が鮮明になる感じで、咄嗟の判断が出来たりする。
人数の少ない女子のレースでは、タイムトライアル的な走りになってしまう事が多く、もちろん頭は使うけど、競り合いになった時はまるで違う。
4年前のアテネオリンピック選考会での終盤の神懸り的な頭の鮮明さに近いものが、今回もあった。
相手が何を思っているか大体解る(つもり)。
自分の状態の把握。相手の状態の把握。
何をどこでどうやるべきか。
それが、なぜか自然に解る気がする。
体はきつきつでも、クリアーだ。

もちろん、試走の段階で、ポイントは押さえておくし、色んな事は考えておく。
それでも実際のレースとなると違う。

例えば、今回の補給地点は、補給を取ると失速するし、なるべく取りたくはなかったけれど、ボトルを満タンにして持っていきたくもなかったし、オフィシャルの方も取りたくなかった。
予定では三周目に入る時に取って、足りなかったらあと最終周に入る時に取ろうと思ってた。
四周目に入る時、まだ残っていて取る必要もなかったが、前にいた片山選手が取りにいったのを見て、最終周で取らないですむように、そこで取れと自分から命令が来て瞬時に反応出来た。
普通の事かもしれないが、普段の私なら、とてもそんな瞬時の判断とか出来そうにない。

相手の脚の状態を見る探りを入れたり、出来るだけジャブも打ちたい。
でも、そんな自分の心も読まれているようで、いつものように、力で引きちぎられる力は無いにしても、しっかりポイントは押さえてくるし、差をつけられるセクションではしっかり差をつけられ、脚も使わせられる。

私もかなり踏めてたので、粘っていくしかない。
追いついては離され、がしばらく続き、最終局面、次第に自分のチャンスポイントは無くなっていく。

最後の最後になって、前に出るポイントが2つ。でも、可能性は極めて小さいけどそこに集中するしかない、と思っていた時に、思ってもいない所で前に出るチャンスが訪れてしまった。
本当に訪れてしまったという感じで、予想外の出来事に一瞬時間が止まりかけたが、勝負に徹した。
前に出てからのラストスパートも、冷静にギアを入れ替え、サスもロックして、走りきる事が出来た。
一番のゴールは本当にうれしかった。
そして、ゴールには、サポート、応援してくれた仲間達がいてくれて、一緒に喜び合えた事が本当にうれしかった。

運があった。
レースに限らず、「運」としか思えない事があるが、いい運も悪い運も、神様に仕組まれていると思えてしょうがない。
そこに、その必要性があるから、神様が仕組んだのだと。
それがやってきた時に、その人がどう捕らえ、次にどういかすかが大切な気がする。
神様のお仕組みが来た。
しっかりと捕らえよう。

トレーニングしてきた走り方は、実戦ではまだそんなに使えないかと思っていたが、思った以上に挑戦出来たし、確実に進歩出来たと思えた。
とは言っても、まだまだトレーニングも充分ではないし、まだまだ途中段階。
もっともっと、走りを極めていきたい。

最終戦を最高の形で締めくくれ、シーズンオフに入ります。
2年連続して、シリーズチャンピオンを手にする事も出来ました。
今年は、トレーニングや、走り方など、新しい事にも色々チャレンジ出来、楽しいシーズンでした。
一年間、サポート、応援して下さった皆様、本当にありがとうございました。



中盤からは片山選手とのマッチレース!
photo by Yokoyama



ゴール前!最初に姿を現した!




ゴール直後、片山選手と共に健闘を讃えあう。




今年も一年、沢山の応援ありがとうございました!


◆矢沢 みつみ

使用バイク: SPECIALIZED S-Works EPIC Carbon
使用タイヤ: 前後SPECIALIZED FAST TRAK LK S-Works 2BLISS (1.8気圧)
●ウェア: Wave one
●アイウェア: adidas スーパーNova

長かった今シーズンを締めくくる最終戦。
最終戦に向けてのスタートは遅かったけれど,今自分にできる全てでレースに向かおうと思い,練習してきた。
練習時間が十分に取れた夏が終わり,仕事と練習の両立に悩みつつも,今までで一番それのバランスがうまく取れたのかもしれない。
全ての準備が遅く,どこまでいけるか・・・
という不安を抱えつつも,やるだけのことはやった。

瀬女は私が一番好きなコース。
流れに乗って走る楽しさ,下りのおもしろさ,最高だ!
そんな瀬女で,今年を締めくくるいい走りができて,結果がついてくればますます最高だ!
 
エキスパートのスタートを待つ招集場所では,いつもより微妙にぴりぴり感が少ないように感じた。
スタートの時が近づくにつれて,しだいに緊張感で会場は包まれた。
最近のレースではスタートでいつも出遅れているので,できるだけ前で走れますようにと祈りつつ,スタートの合図を待った。

号砲と共に今回のスタートには成功。
どこまで前で走れるか・・・
上りにさしかかり,ギアを軽くした。
回転を維持しながら,ペースを落とさないように回した。
前に見えるのは山本選手,片山選手。
少し緩くなるあたりで,ギアを重くし,前との差を詰めようとペダルを踏んだ。
徐々につまり,片山選手についで,2番手でシングルに入った。
はじめのシングルの下りの途中で,片山選手がバランスを崩し,足を着いているところで,さっと交わして,前に出た。
でも,すぐ立て直した相手選手の気配を,うしろに感じる。
落ち着いていこうと思って走った。
半周を終えて,ゲレンデに戻る前の激上りで足を着いてしまい,そこで,片山選手が前に出た。
そのまま後ろについて1周を終え,2周回目へ突入した。

フィードのあたりで前に出て,そのまま上りへ。
抜きつ抜かれつをしながらも,シングルへは先に入った。
そのままパイプのシングルに入る入り口の砂利上りでは,男子選手に引っかかってしまい,足を着いてしまった。
そんなことをしているうちに,片山選手が前へ。
後を着いて2周目終了。

2人並んで3周目に入った。
上りでは後ろにつき,同じ差をキープしたまま走った。3周目の半分が終わるところで10メートルくらいの差がついていた。
後ろから由香里さんが来ているのは分かっていたけれど,一緒に前を追っていくことはできなかった。
前で繰り広げられ始めたバトルを後ろで見ながら,そのまま見える範囲でついて行きたかったのだが,思うようにペダルを踏む足に力が入らなくなった。
足や体に疲労がきてるという感じではないのだが,思うように踏めない。
もっと踏めそうなのに・・・
と,気持ちと体がちぐはぐな感じでラップタイムは落ちてしまった。

4周目,5周目は一人旅。
ここで前半と同じように走れれば,いいレースができるのに,と,頑張ってみた。
しかし,結果は3位。

最終的に前の二人とは差が開いてしまったけれど,このレースに向けて取り組んできたことに対する成果は出たような気がする。
今シーズンを振り返りながら,課題を把握し,オフシーズンに自分に足りないところをしっかり強化していきたい。

応援してくださるたくさんの方の気持ちが嬉しく,それに後押しされた1年間でした。
ありがとうございました。
冬の間,しっかりトレーニングをつんで,来年の春,自信を持ってスタートラインに立ちたいと思います。
本当にありがとうございました。




前半からトップを走り、積極的にレースをリードする。
photo by Yokoyama



中盤、トップからジリジリと離され、苦しいレース展開となるものの尚も粘る!
photo by Yokoyama


結果には満足しないものの、力を出し切りゴール

◆Resalt 

 ●女子エリート XCO 6km x 5

1

中込 由香里

team SY-Nak SPECIALIZED

1時間43分08秒85
2 片山 梨絵 SPECIALIZED 1時間43分16秒81

3位

矢沢 みつみ

team SY-Nak SPECIALIZED 1時間48分24秒68

 ●男子エリート XCO 6km x 7 

1

辻浦 圭一

ブリヂストン・アンカー 1時間58分38秒26

2

山本 幸平 ブリヂストン・アンカー 1時間59分20秒22
3位 竹谷 賢二 SPECIALIZED
2時間00分22秒52

 ●2008年度 JCF MTBジャパンシリーズ総合チャンピオン 

女子 中込 由香里 team SY-Nak SPECIALIZED
男子 辻浦 圭一 ブリヂストン・アンカー

昨年に引き続き、2年連続MTBジャパンシリーズ総合チャンピオン獲得


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