2008
 J 八幡浜インターナショナル クロスカントリー
MTB
ジャパン・シリーズ・クロスカントリー第3戦
兼 北京オリンピック選考大会


 

日時:2008525日(日)  
天候:雨のち晴れ 気温:18
路面コンディション:ウェット

主催:八幡浜MTB実行委員会
共催:八幡浜市 愛媛県自転車競技連盟
公認:UCI国際自転車競技連合 JCF()日本自転車競技連盟
会場:八幡浜市若山 市民スポーツパーク

 


◆矢沢 みつみ

使用バイク: SPECIALIZED S-Works EPIC Carbon
使用タイヤ: 前後 SPECIALIZED S-Works THE CAPTAIN (1.8気圧)
●ウェア: Wave one
●アイウェア: adidas スーパーNova

レースの日が近づくにつれて、「フ〜。」と、大きく深呼吸することが多くなった。
緊張してきている証拠だ。
なるべくリラックスしてレース当日の朝を迎えられるようにしてきた。
仕事の休みをいつもよりも長めにいただき、ベストコンディションで臨めるように。
 
アップをしながら、体の調子を確認。
体も軽いし、足もよく回る。
かなりいい状態で走れそう。
 
スタート地点には、たくさんの人。
いつもよりも熱気のある会場にわくわくした気持ちで入った。
一人ひとりのコールで、順にスタートラインについた。
 
スタート5分前、大きく深呼吸をしつつ、リラックスリラックス!と、ジャンプしたり体を揺らしたりした。
スタート3分前、集中を高め、自分の世界に入り始める。
スタート1分前、気持ちを引き締め、右足をペダルにはめた。
スタート30秒前、サドルに軽く座った。
スタート15秒前、心拍計のボタンを押して、カウントダウンの声を聞きながら飛び出せる準備。
 
スタートの合図と同時に飛び出せた。
開幕戦の時には出遅れたスタート。
今回は失敗は許されない。
どんどん加速して、坂を駆け上がった。正美ちゃん、梨絵ちゃん、私の順に並び、なだらかな上りゾーンを進んだ。
シングルに入る手前で、梨絵ちゃんが先頭に。
そして、それに続いて私が2番手でシングルに入った。
 
1番か2番ではシングルに入りたいと思っていたので、ちょっと安心した。
でも、入ってすぐ、2つ目のカーブで転倒してしまった。
ちょっと焦りがあったのかもしれない。
由香里さんの「みっつん、大丈夫だよ!」という声かけに、心乱すことなく、順位はキープしたまま走り出せた。
梨絵ちゃんとの差は少しあったが、少しづつ詰めていければと思って走っていた。
しょっぱなの転倒で少しビビッてしまったのか、思うように下っていけない自分がいた。
 
1周目の半分を過ぎ、グランドに出てきたところで、15秒の差。転倒分だ!と自分に言い聞かせ、後半へ。
シングルの中もなかなかリズムに乗れなかったが、一つ一つを丁寧にこなしていこうと思った。
 
あらゆる観戦ポイントでの応援にペダルを踏む足も強まった。
 
2周目、周りの人たちがトップとのタイム差を教えてくれる。
追え、いけるぞ!と言われながら、前を追った。
 
所々、ぬかるんでいるところもあり、なかなか前に進めない路面もある。
周回を重ねるごとに、疲労も倍増した。
 
勝ちたいという思いから、前だけを見て走った。
メイン会場から流れる声が林の中にも響き渡っていた。
4周目入った、5周目入ったんだ・・・
 
最後まで何があるか分からない。
絶対に諦めない。
 


梨絵ちゃんのゴールの放送を林の中で聞いていた。
その後、私も全てを出し切り、ゴールを切った。
 
力及ばず2位。1番じゃなければみんな一緒。
1番になりたかった。
やるべきことはやって、スタートラインにたった自分。
でも、やるべきことはもっともっとあったんだと、いまさらながら痛感する。
 
北京にはいけなかった。
もっと、強くなれ!ということだと思う。
課題は山積み。
もっともっと、強くなれる!!
 
そして、梨絵ちゃんには北京で最高の走りをしてきてもらいたい。
そのためにも、私も強くなる。
頑張れ、梨絵ちゃん!
 
みっつん、矢沢、せんせ〜と、いっぱいの応援ありがとうございました。
私の走りにいろんな思いを託してくれたたくさんの方々に、結果を残せなかったお詫びの気持ちもいっぱいです。
そして、感謝の気持ちもいっぱいです。
本当にありがとうございました。
たくさんの見えない力に支えられました。
本当にありがとう。感謝感謝感謝です。
また、がんばっていきたいと思います。
これからも応援よろしくお願いいたします!!








スタートオイルを塗り、アップも終え、スタートラインへと向かう。





スタート3分前、集中を高め、自分の世界に入る。





スタート30秒前
会場から音が消える。






スタート!


◆中込 由香里

使用バイク: SPECIALIZED S-Works EPIC Carbon
使用タイヤ: 前後 SPECIALIZED S-Works THE CAPTAIN (1.8気圧)
●ウェア: Wave one
●アイウェア: adidas スーパーNova


あれから4年がたった。
4年前と同じ会場、同じ一発選考。
アテネに続き、2大会連続でチームから代表を送れるよう、矢沢とはお互い刺激しあいながら、高めあってきた。
オリンピックには色々な思いがあるが、チャンスがあるからには、全力で勝ちをとりにいく。
それが自分達の為でもあるし、頑張って来ている選手達の為でもある。

チームは木曜日に現地入りし、しっかりと体調を整え、本番に備えた。

私も矢沢も、順調にスタートラインについた。

スタートに集中。
ここはスタートを失敗したら命取り。
最初のシングル下りで大きな差がついてしまう女子選手達の中でどの位置でシングルに入れるかは最重要。
狙ってる選手は皆必死だ。

スタート!
ぺタルキャッチに失敗。
少し出遅れる。
あせらず、確実に、大丈夫な位置、片山、矢沢、真下に続いて4番手で突入できた。
スタートが心配だった矢沢も完璧。
よし、いいぞ。

入って間も無い左コーナー。
下りの得意な矢沢がまさかの転倒。
痛い出だしとなった。
緊張からか?
片山選手が一人先行する形になってしまい、あせってるだろうと思い声をかける。
「みっつん、大丈夫だよ。マイペースで追え!」
自分に対する言葉でもあった。

レースは五周。
一周、二周、三周、トップと矢沢、トップと私。
開きすぎているタイム差にめげそうになる心。
最後まで何があるかわからないゾ、あきらめるな、みっつん、あきらめるな、私。
トラブルなんかで勝ちたくない。
でも勝ちをあきらめたらそれで終わり
余計な事は考えるな。もっと集中しろ。

四周目、五周目、後半に自信がある私も、きつくてきつくて、それ以上のペースアップは出来ない。
前の二人はもっときついはず、と言い聞かせても。
五周目は矢沢の背中がすぐそばに見えていた。
チームメイトでも勝負は真剣。

「片山ゴール」をコース上で聞きながら、矢沢に続き、三位のゴールとなった。
レース中に閉じ込めていた思いが、ゴールをくぐる時に色々込み上げてきた。
4年前のゴールは涙出なかったのに。

ゼッケンタグを、矢沢と一緒に取られた。
軽く握手を交わした。
それだけで充分だった。

片山選手が報道陣に囲まれていた。
心からおめでとうを言いたかった。
短い会話をした。

その先に旦那がいた。
心からありがとうを言いたかった。
それだけを言った。

フィードをしてくれた仲間、応援してくれた人達、「お疲れ様」の言葉をたくさん頂いた。
本当にありがとうございました。
決戦は終わった。

オリンピック代表は片山梨絵に内定。
強かった。おめでとう!
本命、一発勝負、トラブルの起きやすいコンディション、大きな怪我をした事への恐怖心、スタッフの充実などなど、色んなプレッシャーがある中、精神的に一番きつかったはず。
そんな中でもきっちりと、結果を出し、当然の事を当然にやり遂げる強さ。
誰もが認める、立派な五輪代表選手。
4年前は、アテネに行かせてなるものか、と思ったけど、今は北京行きを心から応援する気持ちでいっぱいだ。
ここからがまた、更に厳しい道へのスタート。
頑張れ!

私自信は、いつも悔しい負けをした時に、ある言葉が出てくる。
「何が足りなかったのか、何で勝てなかったのか、しっかり考えなあかんで。悔しくてもそれをせんだら、次にはつながらんで」
私は、ロードで本命視されながら、バルセロナオリンピックの選考会に破れた時、当時城本コーチのもと、一緒にトレーニングして頂いたりもしていた、三浦さんに言われた言葉。
この敗戦を、次にどう繋げられるかだ。

4年、4年で巡ってくるオリンピックというのが、いつも自分の中の大きな節目となってきた。
これからどうする?
次の目標は?
今は、まだ解らないけど、シーズンは真っ只中。
少なくとも今シーズンは、全力疾走します。
その後は、ロンドン目指すかもしれないし・・・?

たくさんの御声援、本当にありがとうございました。
今後とも、SY-Nak SPECIALIZEDをよろしくお願い致します。

あれから4年
4年前と同じ会場、同じ一発勝負!









戦い終えたマシン
















◆JシリーズXC第3戦八幡浜 XCエリート女子 cyclingtime.com


●女子エリート XCO 5.67km x 5  28.35km
1 片山 梨絵

SPECIALIZED

1時間52分11秒72
2 矢沢 みつみ team SY-Nak SPECIALIZED 1時間55分54秒89
3 中込 由香里 team SY-Nak SPECIALIZED 1時間56分:00秒77
4 深井  薫 チーム コラテック 2時間08分00秒72
5 田近 郁美 GOD HILL 2時間13分34秒36

●男子エリート XCO 5.67km x 6  34.02km
1 山本 幸平

チーム ブリヂストン・アンカー

1時間48分13秒63
2 小野寺 健 SBARU GARY FISHER 1時間49分41秒54
3 竹谷 賢二 SPECIALIZED 1時間52分:23秒32
4 山本 和弘 キャノンデール YOUCAN 1時間53分08秒06
5 門田 基志 TEAM GIANT 1時間55分47秒28

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