第30回 全日本マウンテンサイクリングin乗鞍



日時:2015830() 
天候:雨一時大雨   気温15℃

会場:長野県松本市安曇乗鞍高原

主催
:第29回 全日本マウンテンサイクリング in 乗鞍実行委員会
構成団体:松本市/(財)日本サイクリング協会/のりくら観光協会/(株)長野放送
後援:長野県/長野県教育委員会/(財)長野県体育協会/(財)JKA/(財)自転車産業振興協会
    (財)日本自転車普及協会/(社)自転車協会/中日新聞社


 

 


BIKE:SPECIALIZED S-Works Amira
ペダル:Look KEO BLADE2Ti
ウェア:Wave one
アイウェア:adidas tycane S
ヘルメット:OGK KABUTO ゼナード
クランク:Dina ラ・クランク162.5mm
コンディショニング:アスリートネット湘南
            
佐久平クリニック


目覚ましは4時にかけたけれど、もっと早くに目が覚め、強い雨音が響いていた。
やはり予報通り、というか予報以上の雨。
今回は中止だろうと思いながら少しウトウトし、スタートは7時3分なので4時から活動を開始する。
一応身体は起こしていくが、まず中止だろうという頭の中。
どの道今回は自己コントロールが最優先で全力では走れないからと、楽しむ事を優先に、朝から温泉につかり、朝食も出して頂いた物を全て美味しく頂く。

何度も場内アナウンスがあり、まずコース中盤からは道路に流れる水量が多過ぎて走行不可能な為、第1チェックポイントまでのレースを検討中との事。
やっても1/3弱のレースなら、いっそ中止になって、インカレの応援に行きたいと思った。
昨年からSY-Nak cabin に合宿に来てくれている大学のレースがとても気になっていた。
しかし、次のアナウンスは第1チェックポイントまでのレースを行うというものだった。
それなら出る!と決めた時点である言葉が浮かんできた。
「一緒に頑張りましょう!」

1年前の友人の大怪我を機に、身体の自由を奪われた人達の姿を見てきた。
好きな事が再び出来るように賢明にリハビリを続ける人達、もう好きな事は出来なくても少しでも機能を回復しようと賢明にリハビリに励む人達。
それは私が彼らにかけた言葉では無く、彼らから頂いた言葉。
自分は大した故障でも無く、好きな事を出来る身体にして頂いている身。

リハビリの先生からかけて頂く言葉もいつも「頑張って下さい」ではなく「頑張りましょう」
私は一緒に頑張るのが好きなようだ。
離れた所にいても、違う事をしていても、その道で頑張っている事がお互いの力になる。
今、自分がやるべき事は何か。
迷いは消えた。


さかのぼって今回のレースに向けて考えていた事は・・・
膝の手術をしてから1ヶ月、様子をみながら自転車に乗ってきた。
無理の無い範囲で近い目標を持った方がハリがあるから、まずは乗鞍出場を目標にしてみた。
例年のようにTimeや順位を狙ってではなく、いつかレースで苦しまずに楽しく上ってみたいと思っていたから、今年はそのチャンス!と思って。
今はリハビリも順調に進んでいるけれど、もどかしさもある。
欲は大きくなるものだから・・・

「楽しく」・・・それはいつでも根本にあるけれど、レースが近付いてくると、ただそれだけでは物足りなく感じてしまうのは、生まれ持ってのサガ?
選手としての自負?
なので、今なりの目標を持って真剣に走ろうと思った。(勿論楽しむ事は忘れずに)
この位のTimeでは走りたいというのはあったけれど、それを上回れても痛みが出たら負け、下回っても痛みを出さずに完走出来たら勝ちとし、己をしっかりとコントロールして走る事とした。



そしてレーススタート時間がせまる。
ローラーで足を回してから、スタートを待つ。
殆ど止みかけていた雨が7時スタートのチャンピオンクラスがスタートする直前にいきなり強まってきた。
仲間が傘を持ってきてくれて有難かった。

スタートは様子を見ながら自分のペースで入れるように少し後ろから。
2人が先行していくが、私はそれを見送りながら、集団の中のポジションを上げていった。
どの辺りのペースなら大丈夫か確かめながら、どんどん前に行ける事に驚きつつ集団の先頭まできてしまって自分のペースを刻んでいった。
膝の違和感は無く、力を入れるべき所もしっかりと意識出来ていた。
前方では2人の選手がそれぞれ単独になるのを確認出来た。
ほどなく後ろとの距離が出来てきたので、いい感じだと思いながら走っていると、カメラバイクが待っていてくれたので、凄く嬉しくて笑顔になってしまった。
バイクの並走に快く感じながら、しっかりと今やるべき走りを心掛けて走る。

後半に入り、前を走っていた選手の背中がドンドン大きくなってきた時には、流石にレーススイッチが入ったがキチンと自己コントロールは出来ていた。
並び、追い抜き、単独でゴールを目指す。
この領域でのトレーニングは1ヶ月以上出来ていなかったので、流石に苦しく、そこからのゴールは長かったが、苦しめる強度にまで持っていけている事が嬉しかった。
嬉しくはあったが、ゴールラインを一刻も早く迎えたいという気持ちで、ようやくゴール出来た。

驚きだった。
とても嬉しい驚きだった。
30年位競技をやってきた中で、調子が良いと思っても走れなかったり、調子が悪いと思っても意外と走れてしまったり、という事は多々あったけれど、これほど大きなギャップは初めてというか、自分では考えられない走りが出来た。

そこまでの練習では膝の違和感を感じながら、この辺までなら大丈夫と感じられていた強度とは明らかに違う強度で違和感を感じずに走れたし、レース後に特に痛みが出る事もなかった。
1/3弱の距離とはいえ、ここ数年の第1チェックポイント通過Timeと遜色無いTimeでゴール出来ていた。
そんなTimeで走れるトレーニングは全く出来ていなかったのに。

レースって凄い、というか今だに不思議でならない。
そういえば思い返しても、レース中に雨が降っていたかどうかも覚えていない。
確かに雨は強く降っていたようなのだけど、全く気にならなかった。
夢だったのかな?と思うくらい。

今回は奇跡的に走れた感じがするが、まだまだしっかりとリハビリを続けて地道に少しずつ前進していかなければならないと思っている。
と同時に、今あれだけ走れたという事実はしっかりとした自信にしたい。
レース前、「今回は例年のように走れない」と言っていたのは嘘でも何でもなく、当の本人が一番驚きだった。

今回の走りは1つの出来事として大切にとっておくと共に、ここからどう出来るかに一喜一憂する事無く積み上げていこうと思う。
目標とする物は常に持っておくけれど、それは絶対ではなくて、当面は様子を見ながら無理なくやっていこうと思う。

何時も支えて頂いている皆様、応援して頂いている皆様、本当にありがとうございます。
そしてこれからも宜しくお願い致します。


◆162.5mmのクランクについて

POWER CRANKを使用してのトレーニングで、色々なクランク長を試してみても、短いクランクでの利点を感じていたので、短いクランクは以前から興味を持っていたが、膝を手術して下さった先生からも膝を曲げる角度と膝への負担の話を頂き、自分でも曲げる角度が大きくなる程、膝に負担がかかると感じていたので、乗鞍レースの少し前から短いクランクを試してみた。
Dainaの「ラ・クランク」という、なんと140mm〜160mmは5mm刻み、160mm〜170mmは2.5mm刻みに揃っているクランクを試させて頂く事が出来た。

ここ数年、私はロードは167.5mmを使用していたが、その前は165mmを使用していた事もあった。私のファットバイクはジュニア用で160mmが付いている。
手術後は特にクランク長を気にしていた事もあり、2.5mmの差をとても大きく感じていた。
167.5mmより165mmの方がかなり膝の負担を小さく感じるが、160mmになると力を入れにくい感じがする為、162.5mmを試させて頂いた。

162.5mmを使ってみて、まず感じたのが、リズムが楽しいという事。
速く走る事を目指した時に良いかどうかは解らないけれど、タイムラグが無いというか何というか、下支点まで踏み込む事無く回しやすいからリズム良く走れる感じがした。
フレームを小さくした時にダンシングのタイミングが心地良くなった時のような感覚で、ペタルを回すのが楽しく思えた。

膝に関しても、長いクランクの方が悪い癖(膝が内側に入りすぎるとか、小指側に重心が掛かるとか)が強調される感じで、膝を曲げる角度が浅くてすむ分やはり短いクランクの方が負担が少ないと思った。
サドルも上がって見た目もカッコ良くなるし・・・

ヒルクライムなどの長い上りに関して、テコの働きが少なくなる分、どうかな?という感じがあったが、今回走ってみて長いクランクの方が良いと思う所も無かった。
もっと大きなパワーをかけたい場面では長いクランクの方が優れた点もあるだろうけれど、膝への負担を考えると重いギアを踏むよりも回転数を上げたいと考えているので、それならば短いクランクの方が回しやすいと感じる。

膝などに故障を抱えている選手や身長の低い選手などは特に試してみる価値があるのではないかと考える。

年齢を重ねていくと体力的に落ちていくものや、故障などによって弱くなっていく部分はどうしても出てきてしまうと思うので、違う所をもっと鍛えるなどして走り方なども変えていく必要があると思っている。
まだまだいくらでもやりようはあると思うし、そういう所がまた面白いと感じている。
自転車は機材スポーツなので、機材を変える事によって新たに出来る事もあると思うし、そこに御協力頂けている事にとても感謝したいです。



TV放送予定
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●放送局 NHK
●番組名 BS1 全国放送 BSスペシャルは10月半ばの放送予定
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■放送局 NBS長野放送
■番組名 「雲上を駆ける!第30回全日本マウンテンサイクリングin乗鞍」(仮称
■放送日 2015年9月19日(土)14:00〜14:55(予定)
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◆Resalt
 ●男子チャンピオンクラス
1位 森本 誠 GOKISO 15分18秒519
2位 兼松 大和 Team Green Road 15分21秒370
3位 矢部 周作 CCGP 15分21秒676
 ●女子B
1位 中込 由香里 team SY-Nak 20分38秒153
2位 松本 雪子 山岳会 22分12秒833
3位 市東 章代 UGOレーシング 22分14秒211