第34回 マウンテンサイクリング in 乗鞍 2019



日時:2019824日(土)〜25日() 
天候:晴れ
気温18℃

会場:長野県/乗鞍高原 

全長20.5km 標高差1260m

主 催  マウンテンサイクリング in 乗鞍実行委員会
後 援: 長野県教育委員会、長野県体育協会、長野県観光機構、松本市救育委員会、
    松本体育協会、美ヶ原観光連盟、中日新聞社、他関係団体

バイク: SPECIALIZED S-Works Tarmac Women
ホイール: SPECIALIZED RAPIDE CLX 32 TUBULAR
タイヤ: SPECIALIZED S-WORKS TURBO TUBULAR TIRE 28x24mm
●ウェア: WAVE ONE デュアルスーツ
●ペダル: Look KEO 2MAX carbon
ヘルメット: SPECIALIZED S-Woeks Previl II
アイウェア adidas ZONYK AERO MIDCUT PR
シューズ: SPECIALIZED S-WORKS 7
コンディショニング K2ヘルス&フィットネス八ヶ岳えっちゅう


今年6月末に行われた「ツール・ド・美ヶ原」
それなりに頑張ってトレーニングしてきて、レースは終始自分のペースを貫いて、頑張ってトレーニングなりに走れて、三番でゴールして、ゴールは悔しくない虚しさみたいなものを感じた。
それが虚しくて、強豪が揃う「のりくら」では何とか少しでも良い走りをしたいと思った。
悪あがきになるかもしれないけれど、それを念頭にトレーニングして、「のりくら」のゴールは嬉しいゴールは出来たら一番いいけれど、悔しいゴールでもいいから、虚しい思いはしたくないなと。

「美ヶ原」から「のりくら」までは2ヶ月しか無かったけれど、好きなロングは最低限にして、強度の高いトレーニングを出来るだけ数多く行うようにした。
7月は雨も多かったおかげ?で、やりたかったローラートレーニングをストレス無く出来た。
7月後半から8月はレベルの高い選手達が次々と合宿にやってきて下さって、トライアスロン合宿、自転車チームの合宿、プロロードチームの合宿と続き、ペンションは大忙しだったが、そんな選手達と一緒に走る機会も頂き、普通では出来ないレベルのトレーニングもさせて頂いてきた。

昨年の乗鞍チャンピオンの翼ちゃんが夏の間、乗鞍までの長期間、またペンションに来てくれた。
ペンションのお手伝いをして貰いながら長期合宿という形で、お陰で私も忙しい中でも、きっちりトレーニング出来たし、仕事もストレスなく進める事が出来た。
翼ちゃんだけでなく、毎年一番忙しい時に手伝って貰ってるようちゃんも、今年は仕事との折り合いが難しい中、短い日程ながらも強力な助っ人となって貰った。

8月は特にレベルの高い選手の後ろに付かせて頂いて、付けるだけ付いていく、そんなトレーニングを繰り返してきた。
自転車は後ろに付く事で自分では出せない力の領域に踏み込んで走れる事が一つ大きな魅力である。

全日本前に恵理ちゃんが来てくれた時もそうであったが、恵理ちゃんにしろ翼ちゃんにしろ、ましてや男子のプロロード選手などと一緒にレースで競う事は、なかなか難しいだろうけれど、トレーニングによっては一緒に走る事も出来、そんな時間が私は幸せでたまらない。

とにかく、強い選手達が作り出してくれるスピード、強度に順応する事をテーマに、自分の脳もそこに順応してくれるように仕向けて辛さも快感にトレーニングを重ねていった。

美ヶ原から2ヶ月を過ごし、心身共に充実感を持って「のりくら」を迎える事が出来た。

少しでも前で走りたいと思ってトレーニングは積んでいたが、実際には出来る事と出来ない事がある。
「のりくら」で自分はどう走るか?
中途半端な走りだけはしたくなかったので、事前に色々と考えていた。

レースの展開とその時の自分の調子をしっかりと見ながら、どの位置で走るべきかをしっかりと見定めて走ろうと思った。
初めから、マイペースで走る事はしない。
1つの先頭集団である程度までレースが進むのか?いくつかのグループに別れるのか?

初めから自分の順位は決めない。
優勝だって初めから諦めてはいない。
優勝、上位入賞、入賞、と、もしも少しでもチャンスを見出せたなら思い切りチャレンジしようと思っていた。
見出せなかったら、それは仕方ないので、最後まで自分が出来るベストの走りをしようと思っていた。
今持っている力で出来る最大級のチャレンジをしよう、と。


Photo by Toyoshima

絶好の天気に恵まれたレース当日。
最前列からスタートする事が出来、ライバルとなるであろう選手達は皆前方で固まってレースが始まった。
大きめの先頭集団が出来たらその前方では走りたくないと思い、先頭を見つつ程よい位置を確保していく。
誰がどういう走りをしていくのかもとても興味がある所。

どうするかな?と思っていたのんちゃんがやはり元気に飛び出していく。
ピッタリと付いていく選手はおらず、少し飛び出した形も程なく一つの塊となって進んでいく。
私は出来るだけ力を使わない位置で周りの選手の様子を伺いながら、付いていくのが厳しそうな選手はパスしながら走れていたが、決して楽なペースではなかった。

鈴蘭橋の辺りは10名程の先頭集団で通過。
その大半をのんちゃんがペースを作り、時々翼ちゃんが先頭に出て少しペースを上げている。
この2人の心意気に力を貰いながらも、私は牽制が入ってペースが落ちる事を願っていた。

そのままの集団で、昨年6人の先頭集団から私が脱落した休暇村過ぎの地点を通過。
結構やばい状態になっていたが、集団のペースが落ちる可能性もあるので我慢して粘っていった。
ここはチャレンジすべき所と思って迷いはなく、しばらく粘っていたがレッドゾーンが近づいてきてその先の坂の勾配を見て集団から離れた。

1つのチャレンジが終わり、次のチャレンジに切り変えなければならない。
そのまま頑張って踏み続けると、苦しいだけでペースは落ちていく一方になるので、一度かなり緩めて走る。
早く回復してくれる事を願いつつ足を回していく。
後ろからすぐに誰かがやってくるだろうと思っていたが、意外にも中々追いついてくる人はいなかったが、回復も思った以上に中々してくれなかった。

程なく、後ろから声がかかる。
ともちゃんが宮下さんを従えてやってきた。
第1チェックポイントの三本滝は3人で通過したが、その後調子を上げてきた宮下さんのペースが上がり、3人共単独になって進んでいく。
第二チェックポイントの位ケ原山荘はともちゃんと2人で通過したかな?

ここから上は私の好きな領域だ。
やっと、ただ苦しい状態から少し抜け出し、自分のペースで気持ち良く進める感じになっていった。
実際にはここからのタイムも決して良い物ではなかったけれど、少しだけ翼が生えた感覚を味わう事が出来た。
ともちゃんも粘り強い選手なので、2人での勝負を考えなかったわけではないけど、振り切ろうとかいう考えよりも、とにかく2人で少しでも速くゴールしたいという思いで、出来る限りのペースで進んでいった。
2人でゴールまでに1人女子選手を抜き、最後は2人共個々の力を出し切ってゴールした。

結果的には、昨年とほぼ同じような展開と、ほぼ同じようなタイムでのゴールとなって、でも最大限出来るだけの事はやってのゴールだったので、言葉にするなら「仕方ないな」というのが一番近い思いだったような気がする。
もう少し出来るかな?という思いもあったが仕方がない。
「嬉しい」でもない。
「悔しい」でもない。
でも虚しくはなかった。
ちょっとだけ涙が出た。


Photo by cyclowired

2ヶ月程で出来る事なんて限られているし、ここを本当に目指すなら、今の取り組み方では全然足りない。
自分が目指す物、やりたい事、全てを引っくるめて考えるとやっぱり「仕方がない」というのが一番近い言葉のように感じる。

1ヶ月近く野辺山で一緒に過ごしてきた翼ちゃんのコースレコードでの優勝は嬉しかった。
全日本ロードでの失敗。
野辺山でも決して調子は良くない中で、トレーニングや生活を全て自分でマネージメント出来る選手で、今の状態でもしっかりと結果を出してきた。

春先の「ツールド八ヶ岳」で出会い、帰りにSY-Nak cabinに寄ってくれて少し話をしたモトハルがラスト1kmまで翼ちゃんに食らいつき大健闘の準優勝。
ここに向けてどれだけ頑張ってきたのか想像してみると嬉しくなる。

3位は金子さん。「のりくら」に金子さんが参戦してくるようになって私は勝てなくなったが、いつも諦めずに金子さんの後ろを走ってきた。
金子さんなら簡単にコースレコードを叩き出せるだろうという私の予想と裏腹に、毎回優勝はしても記録は出せないでいた。
この時期のトレーニングが上手く出来ない、高地への対応が上手く出来ない、レース当日の悪天候が3年間続きレースコース短縮という不運も重なっていた。
昨年、7連覇を阻まれた金子選手。
これまでは優勝しても嬉しそうな金子さんを一度も見る事が出来ないでいた。
今回は大会前日に、声をかけてくれてちょっと話をした。
そんな話をしてきてくれる事が嬉しかった。
そして、レース後の表彰式を控えて選手が集まっている時、金子さんが私を見つけて話かけてくれた。
「悔しい気持ちはあるけど、今回は自分の力を出し切れたから嬉しい」というような事を言ってくれた。
そしていつも自分の事だけではなく、必ず「どうでした?」って聞いてくれる。
今回の金子さんのタイムは決して良いものではないし、2人に負けているのにこう言える。
それを伝えてくれた事が、今回の「のりくら」を通して私が一番嬉しかった事かもしれない。

昨年は2位、1年間ここでのTopを目指してやってきた(と思う)のんちゃんは4位。
調子が優れなかったようだけれど、前半は集団のトップに立って引き続けた。
自分のスタイル、心意気を貫く姿にはあっぱれだ。
いつも明るいのんちゃんだが、その本当の心中を私は色々想像してしまう。

一緒に走った選手達。
ここには皆んなの事は書けないけれど、それぞれの思いを持って走り、一人一人のゴールがあった。
レース後に話をして感じる事、私が勝手に想像して感じる事。
それがあるから、私もまだまだ成長出来る。

「のりくら」の皆様、今年も熱い夏をありがとうございました!



女性用超軽量最高峰レーシングバイクSPECIALIZED S-Works Tarmac Women


軽さと剛性感のバランスが抜群で、進むホイールSPECIALIZED RAPIDE CLX 32 TUBULAR
◆Resalt
 ●男子チャンピオン
1位  中村 俊介  SEKIYA  54分41秒959(CR)
2位  森本 誠  GOKISO  54分43秒329
3位  梅川 陸  Oizumi  54分51秒604
 ●女子
1位  牧瀬 翼  IKEUCHI EXIT  1時間6分48秒774(CR)
2位  佐野 歩  Team Green Road  1時間6分59秒793
3位  金子 宏美  イナーメ  1時間9分09秒574
10位  中込 由香里  team SY-Nak  1時間15分30秒326

 ●松本ヒルクライム総合 (乗鞍・美ヶ原総合) 
女子3位  中込 由香里  team SY-Nak